②引き続き、父の「包括してABCに相続させる遺言」の審判。arahaakuba

②引き続き、父の「包括してABCに相続させる遺言」の審判。arahaakubaruさんを始め回答くださった3名の方有難うございました。再度相談させていただきます。私は土地を他の相続人との共有所有を希望しています。 現金化を希望する相続人には、持分の購入を申し出ました。しかし家事審判はそれを認めず、「父の財産が不特定であり、共有する合理性がない」として、賃借人(遺言で指定されなかった相続人D)に売却して現金を配分せよ、としています。預金は度々引き出されてしまい、父の死亡した時には残金2万円で、後、D以外の孫を受取人に指定した養老保険でした。以前の母親の相続時にはD以外の者は、殆ど貰っていないので、土地だけでも子供時代に残る、赤トンボを追いかけた思い出として保存しておきたいのです。そして少しの資金も今ではありますので売りたい人の分を買取ってでも所有したいのですが許されない様です。これでは遺言を書いた父の意思が無にされたような気がするのですが、法的には従うしか道がないのでしょうか?「預金は遺産の一部なので遺言に従い等分配せよ」の私の主張が裏目に出て、審判は死亡直前に引き出された預金のほんの一部と養老保険を遺産に組み入れて「複合遺産=不特定遺産」扱いになってますが、現実的では無いように思えるんです。一度審判前にした主張は上告審では変えれないのでしょうか?それとも証拠書類(預金証書)により死亡時には預金は2万円だけである旨主張できるのでしょうか?又、容れられる可能性は?宜しくご回答をお願いします。
不動産の売却は「不動産の窓口」

(1)B又はCが現金化を希望すれば、「ABCの共有とする」という審判は事実上出来ません。
(審判後、B又はCが直ちに「共有物分割の訴え」を起こせば、地方裁判所は分割をせざるを得なくなり、「審判は無駄だった」という事になるから、家庭裁判所は「ABCの共有とする」という審判はしません。)
分割の方法には、①現物を切り分ける「現物分割」、②誰かが引き取って他の相続人には見合いのお金を与える「代償分割」、③売って代金で分ける「換価分割」の方法があります。
本件では、①は論外であり、②か③になりますが、家庭裁判所は賃借人の権利を重視して、②のAが取得してBCに見合いのお金を与える(A引き続きDに賃貸する義務がある)という選択肢でなく、③のDに売ってABCが代金を分ける(Dは賃借不動産の所有権を取得出来る)という選択肢を採ったのです。
(家事審判法15条の4第1項は、『家庭裁判所は、遺産の分割の審判をするため必要があると認めるときは、相続人に対して、遺産の全部又は一部について競売し、その他最高裁判所の定めるところにより換価することを命ずることができる。』 と定めています。)
(2)本件遺言は「相続分の指定」であり、「遺産分割方法の指定」では無いので、「共有する合理性がない」のです。
裁判所は、相続人の誰かが分割を希望すれば、原則として(分割を禁ずべき特別の事由があれば別として)分割をしてあげなければなりません。
そして、分割の方法は、一切の事情を考慮して家事審判官(=裁判官)が職権で命じます。
(3)「母親の相続時にはD以外の者は、殆ど貰っていない」事は、父の相続に関しては考慮されません。
(「江戸の敵を長崎で討つ」のは認められません。母の相続時にもらっておくべきでした。)
(4)分割方法に不服があれば、抗告して高等裁判所で審理してもらう事は出来ます。
明らかな法律違反・判例違反があり、又は不合理な分割方法だと認められなければ、審判は覆りません。
「死亡時には預金は2万円だけである」旨の主張が認められれば、「複合遺産」の内の他の遺産が減る(養老保険等は遺産ではないと認められる)だけです。